放射温度計を安定させるためには校正が必要

非接触で温度を測ることができる放射温度計は海外で高熱になる疾病が流行ったときに空港で使われたことから有名になりました。帰国後空港内を歩く方が漏れなく測定され高熱の方がいた場合に確認を行うためのものでした。従来では人の目により体調の悪そうな方を見つけ出すことしかできませんでした。見る人の感覚に頼る方法では全ての方を確認することは不可能だったでしょう。国内への病原体の流入を防ぐため行われた策として大変有効な手段でした。もし、このとき使っていた放射温度計が正確でなく安定していなかったらどうでしょう。感染している人を発見できず国内で感染症の拡散が始まっていたかもしれません。しっかりと校正されて正確な体温を測ることができたら効果がありました。

温度ドリフトという温度計の性能

温度ドリフトという言葉があります。温度計の質を確認するための仕様の一つです。測定している環境が変わって温度の変化があっても安定していること示すものです。温度ドリフトが小さいほど高性能ということになります。放射温度計を校正するための黒体炉と言われる装置の温度を一定に保ち、周囲の温度を変化させた時に放射温度計が示す指示値の変化を単位温度あたりに変化して確認します。周囲の温度を変化させて、温度計の温度が十分に安定したあとで指示値を確認します。測定対象の黒体炉の温度は変わっていないため、指示値も変わらないことが理想です。この値が大きいと環境の変化で正確な温度が測れないことになります。それでは測定値の信頼性がなくなって放射温度計を使用する意味がなくなってしまいます。

温度ドリフトによる正確な校正の重要性

温度ドリフトは、%/度で表します。単位温度あたり何%誤差があるかということです。例えば0.1%/度の精度の放射温度計で300度のものを測定している時に周辺温度が20度変化した場合、300度の温度ドリフト値を計算します。300かける0.001なので0.3になります。これと温度差である20度をかけると6度になります。つまり測定値に±6度の誤差があることが考えられます。すなわち300度のものを測った時に294度から306度までの指示値になることになります。校正を適正に行わないと温度ドリフトに加えてさらにずれが生じるようになります。結果として正確な温度を測ることができなくなります。測定値を安心で安全な状態にするために定期的で適正な校正行われることが重要になります。

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